政治家の紹介記事には、決まった項目が並ぶ。当選回数、選挙区、所属政党、役職。それぞれが何を意味するのかを確認しておきたい。
当選回数(期数)
「当選◯回」は、その議院で当選した回数を指す。衆議院と参議院は別々に数えるのが通例で、両方を経験した政治家は「衆院3回、参院2回」のように分けて表記される。
期数は党内の序列に直結する。閣僚や党三役への起用は当選回数を目安に判断されることが多く、「入閣適齢期」という言い方も期数を前提にしている。
ただし期数は在職年数とは違う。任期途中の解散が続けば、短期間で期数が増える。逆に参議院は任期6年なので、期数の割に在職年数が長い。
比例復活
衆議院の重複立候補制度により、小選挙区で敗れても比例代表で当選する場合がある。プロフィールに「比例復活」と書かれるのはこの意味である。
比例復活には条件がある。
- 政党の比例名簿に登載されていること
- 小選挙区で供託金没収点(有効投票総数の10分の1)以上を得ていること
- 同一順位の候補者の中で惜敗率が上位であること
「小選挙区では負けたが、次点の中では最も接戦だった」という情報が惜敗率に表れる。当落だけでなく惜敗率を見ると、その選挙区の情勢が具体的に読み取れる。
世襲
親族が同じ選挙区の議員だった場合、「世襲」と呼ばれる。法律上の定義はないため、報道機関によって数え方が異なる。三親等以内の親族が同一選挙区で議員だったかを基準にすることが多い。
世襲が問題視される理由は、後援会・資金管理団体・知名度が相続されることで、新規参入者との条件差が大きくなる点にある。一方で、有権者が選んだ結果であるという反論もある。データとして扱う場合は、定義を明示することが不可欠である。
役職の履歴
大臣、副大臣、政務官、党の役職。これらは就任・退任の日付を伴う履歴である。「元・◯◯大臣」という表記は、いつからいつまでかを見ないと評価できない。
選挙インサイトでは、政治家の政党所属と役職を上書きせず履歴として積み上げる設計にしている。政党の合流・分裂が頻繁に起きる日本では、「現在の所属」だけを持つと過去の経歴が消えてしまうためである。
出典と検証
政治家の経歴情報は、公式サイト、議院の公報、選挙管理委員会の公表資料、報道など複数の出所がある。選挙インサイトは、すべてのデータに出典を紐付け、検証状態を明示する方針を採っている。未検証のデータを確定情報として表示しない。
出典
- 衆議院「議員情報」 https://www.shugiin.go.jp/
- 参議院「議員情報」 https://www.sangiin.go.jp/
- 公職選挙法 第95条の2・第93条(e-Gov 法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000100